主の取り計らい

礼拝堂のお花たちも、秋の気配がたくさん感じられる季節です。
ナンテンの葉の下で、いろとりどりのお花たちが、安らいでいるように見えました。

Ⅱサムエル記13章、ダビデ王の長男アムノンが腹違いの妹タマルを辱めた。タマルの実兄アブサロムにはアムノンへの憎しみが残ったまま2年が経過。アブサロムは、自分の家の羊毛を刈るときに開く盛大な祝宴に王の息子たち全員を招き、遂にその席で長男アムノンを殺害した。アブサロムの復讐が現実のものとなった。その場を逃げてきた他の王子たちはダビデの元に到着して声を上げて泣いた。ダビデ王も家臣たちも、みんな激しく泣いた。そしてアブサロムは逃げた。母の実家に亡命して、3年間そこにとどまり続けた。

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アムノンの死の痛みが和らいできたダビデ王は、アブサロムに会いたいと思うようになった。(Ⅱサムエル記13:39)
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ダビデの側近ヨアブは、ダビデ王がアブサロムに心が傾いていることに気づいた。そこでヨアブはテコアという場所に住んでいた一人の知恵のある女を呼び寄せ、ダビデ王の前で一芝居打ってもらうことにした。女は、喪に服した姿に変装してダビデを訪れる。『亡命しているアブサロムに帰ってきてもらうためにダビデを説得するぞ!の巻』のはじまりである。


テコアの女がダビデ王に語りかけたことば。↓
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「神は、追放された者が神からも追放されたままになることをお望みになりません。そうならないように取り計らってくださいます。」(Ⅱサムエル記14:14)
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ダビデは、逃亡したアブサロムの問題を、長いあいだ放置していた。

わたしたちも、ダビデのように、

向き合えない、向き合いたくない、

そんな、いろんなものを抱えながら、生きています。

しかし、神さまは、問題をほったらかしにされない。

そうならないように、道に迷える子ひつじを、

ご自身のもとに、そっと引き寄せてくださる方だ。

声を聴いてくださる方がいる、

応えてくださる方がいる。

わたしたちは不完全だけれど、

神さまは、わたしたちのいのちに、

責任をもって応えてくださっている。

求め、探し、助けて頂きながら、

今週も、歩んで行きましょう。

(おまけ)

先週の朝、庭に出たら、

キンモクセイの花の香りがした。

開花の初めのころが、いちばん、

香りを強く感じる。

今まで、そこにはなかった香りが

急にあらわれたから。

だれかを通して、

神さまの愛の香りを感じるとき、

わたしたちの心は、

ほっとします。

緑の牧場に横たわる羊は、きっと、

この安らぎの中にとどまっているのだと想像します。

秋の気配と、

神さまの愛を知らせるために、

キンモクセイは、

よい香りを、届けてくれました。