輝きを増すために

ある時、ひとりの若者が、私に、言った。

「性格が違うからといって、付き合わなくなるのは、もったいないと思うんです。」

ひとりごとみたいな、

風で飛んで行きそうなくらいの、静かな声だった。

周りの平和を、

心から願っている人だと、思った。

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鉄は鉄をもって研磨する。人はその友によって研磨される。(箴言27:17)
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人は、人によって研がれて、その輝きが増していく。

こないだTVで、

長い間、活動しているロックバンドのリーダーが、

活動を長く続ける秘訣を教えてくれた。

それは、相手に喜怒哀楽を見せるということだった。

若い頃、メンバー内では、

イスが空中を舞うほどの、激しい意見交換がなされたらしいが、

ごはんを食べるときは、仲直りするのだという。

バンドマンたちは、お互いを理解しようとし続けて、

建て上げられていったからこそ、

今も、輝きながら、

活動をされているのかもしれない。

イエスさまも、伝道の時に、いろんなタイプの弟子たちをお選びになった。

わたしたちも、それぞれの場所で、

人間関係に悩むことは、あるかとおもう。

相手に研がれる。それは、辛い経験かもしれない。

でも、辛い経験こそが、

慈しみを育てることも、事実だと思う。

相手に、何をされたから嫌だった、というよりは、

その後の、自分のふるまいの方、立ち直りの方に、目を向けたい。

昔、仕事をしていた時の、自分を顧みると、

とても恥ずかしいふるまいをしていたことが思い出される。

合わない人は、もちろんいたし、

誤解が解けぬまま、

そのまんまになってしまい、

苦い思いもあるけれど・・

あなたがいなければ、

今の私にはならなかったのも事実。

だから、

ありがとう。

と、伝えたい。