居場所なき者の居場所
【聖書のことば】
「彼らがベツレヘムにいるうちに、マリアは月が満ちて、初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである。(ルカ2:6,7)」
人類初めてのクリスマス、イエス・キリストがお生まれになった時は、ユダヤの社会は厳しい差別に満ちていた。そのような中、母マリアは、ベツレヘムの町に行き、宿屋も無いところで、イエスさまを産んだ。決してキレイとはいいがたい、飼い葉おけの中にイエスさまは寝かされたのでした。
その後、イエスさまは、十字架に架かられるその日まで、居場所がありませんでした。
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イエスは言われた。「狐には穴があり、空の鳥には巣がある。だが、人の子には枕する所もない。」(マタイ8:20)
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居場所がない感覚を味わうことが、私たちの暮らしの中でも、ある。
多くの人の中に居ても、表面上はうまくやっているように見えても、孤独を感じることは、ある。
無理しているのかもしれない。けれど、それをやめるわけにもいかない事情だって、ある。
だから、「あるがままの私を受け入れてもらえる場所がない」という感覚も・・ある。
そんな中で、自分のことを理解してくれる人に出会うと、うれしくなることが、ある。
たったひとりでいい。出会えたら、うれしいな、と思う。
イエスさま御自身は、家族を失う悲しみや、生活の貧しさだけでなく、
家族や人々からも理解されず、最後に、人々から裏切られる痛みを経験された。
イエスさまは、神さまの子でありながら、
人々が人生の中で味わう「痛み」を、身をもって、経験されたのだった。
イエスさまは、居場所のない者のために、居場所になってくださった。
イエスさまは、わたしの、人生の苦しみの中の、
伴走者となってくださる方である。
つらくて動けない時は、わたしを背負って、歩いてくださる方である。
元祖クリスマスの日、
東の国から来た博士たちや貧しい羊飼いたちが、
飼い葉おけで眠るイエスさまに出会って、喜びに満ちあふれた。
わたしたちのために、神さまが、救い主をこの世におくってくださった。
クリスマスの喜びを感謝します。