エステル記③ エステルはミルトス その2

結局、ワシュティ王妃の時と同じ考え(見た目重視)に縛られているようにしか見えないが・・
とにかく、クセルクセスの次なる王妃決定のために、ペルシャの国中から美しいおとめたちが集められることになった。

エステルはそのおとめたちの中のひとりである。彼女はユダヤ人であった。
彼女の両親はすでに亡くなっていたのだが、年の離れた、いとこのモルデカイの養女となっていた。
モルデカイはベニヤミン族の家系に属するペルシャ生まれのユダヤ人であった。要塞の町スサに住んでおり、かつてバビロン捕囚で連れて来られた捕囚民の中にいた。

「エステル(星という意味)」とはペルシャ名だが、ユダヤ名では「ハダサ」といった。
「ハダサ」は「ミルトス」という意味がある。ミルトスは「祝福の木」として用いられている植物の名前だ。

A(エステル)はB(ハダサ)である。
B(ハダサ)はC(ミルトス)である。
故に、
A(エステル)はC(ミルトス)である。今回のタイトル。

ミルトスはいい匂いのする花らしい。エステルは自分の名前を思うとき、両親のことを思ったりしただろうか。日本にも、すてきな意味の漢字がたくさんある。名前にある漢字に、思いを巡らせてみてもいいかもしれない。

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・・エステルにも、王のもとに召し出される時が来たが・・エステルは、後宮の監督、宦官ヘガイの勧めるもの以外に、何も望まなかった。(2:15)
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お妃候補のおとめたちは、王に献上したい品物を、宦官のヘガイに要求できたのだが、エステルは、与えられなかったもの以外は何も望まなかった。


と、王が言ったかどうかはわからないが、王は、彼女を誰よりも愛した。

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王は彼女の頭に、王女の冠を置き、ワシュティに代わる王妃とした。(2:17)
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エステルの、”今もっているものでじゅうぶん” という姿勢、すてきだ。

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先日、久しぶりに電車に乗る機会がありました。

駅では、いつも、一瞬、戸惑う場所があります。

わたしは、基本動作は「左利き」なので、

買った切符は「左手」に持ちます。

そして、改札を通るとき、切符を通す口は「右側」にあるので、

いつも、瞬時に左手をクロスさせて、

変身ポーズみたいな格好で切符を通すのです。

左利きだと、その他にも、

家にある右利きのハサミが使いにくかったりします。

また、

バイキング形式の食事に行ったときには、

スープをすくうためのレードルが「右用」だったりすると、

「こんなところにも!!」と思います。

でも、いいこともあります。

先日ホームセンターに行ったら、

「左利きの人、ストップ!」というポスターが貼られていて、

左用の草刈りガマや、剪定ハサミがたくさん置いていました。

喜んでハサミを買って帰りました。

いつも不便を感じているけれど、

人のやさしさにふれるとき、喜びがあふれます。

私たちは、いろんなところで、

「生きづらさ」をかんじることはあるけれども、

「神さまは、何か、目的がおありになって、このように、わたしをデザインしてくださった」

と受け取っていきたいと思います。

今、できることに目を向けて、日々を過ごしていきたい。

【今週のみ言葉】
「なぜなら、私たちは神に造られたものであり、しかも、神が前もって準備してくださった善い業のために、キリスト・イエスにおいて造られたからです。私たちは、その善い業を行って歩むのです。」(エペソ2:10)